
飲食店などの厨房では、排気ダクト内に蓄積した油脂が火災の原因となるケースがあり、防火対策や定期的なメンテナンスの重要性が高まっています。
こうした状況を受け、東京消防庁では「上引き排気ダクトの技術基準」を策定し、2025年10月より運用を開始しました。この基準では、防火ダンパーの構造だけでなく、排気ダクトの点検・清掃に関する要件も定められています。
そこで当社では、技術基準への対応とメンテナンス性の向上を目的として、「上引き排気ダクト用 防火・風量調整ダンパー FVD-RIT」と「おそうじニップル」を開発しました。今回は、それぞれの特長をご紹介します。
※上引きダクトとは:調理に用いる器具の周囲で使用する排気ダクト
商品の特徴
上引き排気ダクト用 防火・風量調整ダンパー FVD-RIT

東京消防庁の技術基準に対応するため、温度ヒューズをダクト上部に配置した防火・風量調整ダンパーになります。
本体上部に「天」シールを貼り付けることで、施工時に取り付け方向をひと目で確認できるよう配慮しました。
【仕様】
温度ヒューズ:公証作動温度120℃
対応サイズ:φ125・φ150・φ175
おそうじニップル

上引き排気ダクトの清掃では、防火ダンパーを取り外す必要がありますが、設置状況によっては取り外しが難しく、清掃作業の妨げとなる場合があります。
おそうじニップルはニップル部が通常よりも長く、防火ダンパーの取り外しスペースを確保することができます。
また、挿入代を確認できるマーキングがあり、安心して施工することも可能です。
FVD-RITと組み合わせて使用することで、防火ダンパーの取り外しが容易になり、メンテナンス性の向上と作業効率アップに貢献します。

【仕様】
材質:溶融亜鉛めっき鋼板
対応サイズ:φ125・φ150・φ175
ダクト火災を防ぐための定期的な点検・清掃
東京消防庁の技術基準では、「構造編」において、上引き排気ダクトの「温度センサーの設置位置および設定温度の基準化」が設けられています。

出典:東京消防庁「火気器具上部に設置される排気ダクト等に係る技術基準について」
また、「点検・清掃編」では、重点清掃範囲が設定され、6か月に1回の点検や、油汚れの厚さが0.4mm程度に達した場合の清掃などが示されています。
特に、防火ダンパーを含む枝ダクト内部は、火災予防のためにも定期的な点検・清掃が欠かせません。

出典:東京消防庁「火気器具上部に設置される排気ダクト等に係る技術基準について」
FVD-RITとおそうじニップルは、技術基準への対応だけでなく、こうした継続的なメンテナンスを実施しやすい環境づくりをサポートします。
火災予防対策は全国へ
2026年7月には、総務省消防庁より「上引き排気ダクト等の適切な管理に関する運用について」が通知されました。東京都の取り組みを踏まえた内容が全国へ展開されており、各自治体でも条例改正や飲食店への注意喚起などの動きが進み始めています。
当社の「上引き排気ダクト用 防火・風量調整ダンパー FVD-RIT」と「おそうじニップル」は、こうした技術基準にも適合した商品です。
商品に関する詳細は、お近くの営業所までお気軽にお問い合わせください。
文=設計開発室 小島 寛司